四聖獣史
第五章- 敵、老人、そしてこの世界の正体

原作&著作:HELLO
「おぬしらは・・・一体・・・」

「じいさん!聞きたいことが山ほどあるんだけど」

「そうじゃろう。ワシも聞きたいことが山ほどあるわ。一度村に帰って話をするとしよう」

「村・・・?」

「そう、この世界は5つの村に分かれててのう。それぞれ、北が玄武村、南が朱雀村、東が青龍村、西が白虎村、そして4つの村に囲まれとる真ん中の村が聖村じゃ。」

「そうかぁ」

「玄武村じゃ。では、早速行くとしようかのう」



――玄武村――

「ここが・・・玄武村・・・」

そこは広く、緑豊かな村であった。

「! 長老!」

一人の青年が老人に向かって言った。

「おお、求(きゅう)ではないか。今戻ったぞ」

「じいさんって、長老なの!?」

「なあに、肩書きだけじゃよ」


「見たこともないもんばっかだー!!」

懲りずにはしゃぐ虎太郎。

「ほっほっほ。まずはワシの家へ案内しよう。」

――長老(老人)の家――

「―さて、早速じゃがおぬしらはどこから来たのかのう」

「日本の福島です」

「ここはのう、聖邪界―光と闇が混じっている世界なんじゃ。この国は聖獣国と言っての、もうひとつの国があるんじゃが、そこは―」

「そこは・・・?」

「・・・邪獣帝国・・・じゃ」

老人の顔が青くなった。

「・・・恐ろしい、ところなのか・・・?」

「恐ろしいも何も、さっき出てきた怪物は、あそこから来たものなんじゃ・・・」

「・・・え?」

「邪獣帝国はのう、この世界を征服しようと企んどるんじゃ・・・」

「そんな・・・」

「じゃからして、ワシが”術”を使って退治しとるんじゃ」

「それでさっき―」

「しかしのう、ワシも年じゃ。数が多くてのう、大変なんじゃ」

「そうか・・・」

「なあなあ、龍彦、お前がさっきやったやつで怪物を倒せばいいんじゃないか?」

「さっきの・・・でも、どうやってやったのか、自分でもわかんねーんだぜ?」

「そうね、さっきの技は、青木君の腕輪から出たような気がするんだけど―」

「そうだよ!その腕輪だよ!」

「そういえば、ワシも気になっていたんじゃが―その腕輪をはめることが出来るのは・・・聖獣に選ばれた者だけなんじゃ」

「なんだって?」

「この腕輪になった、あの大きな何か?」

「じゃあ、私たちも、青木君のように・・・」

「あの技が出るんだな!かっけー!!」

「おお!おお!救世主様の登場じゃ!この世界を邪獣帝国から救ってくだされ!」

「なんだかよくわかんねーけど、みんなを救うために俺はやってやるぜ!」

「おお!ありがたや、ありがたや・・・」

老人の目に泪が浮かぶ。

―救世主となった龍彦たち。しかし、邪獣帝国の怪物たちがすぐ近くにいることなど、わかりやしなかった―
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あとがきメッセージ + キャラクター紹介!!――
 いや〜、妙に長い題名でしたねぇ。
 今度こそ老人が目立ってきました(そうか?)彼は案内人だったんですねぇ。
 ・・・お気づきになった方います?そう、福島は私の出身地であります!
 福島愛好家(笑)を甘く見ちゃいけませんよ!
 次回は敵キャラが続出です!私の大好きな、敵キャラを考えることと、
 技を考えることがフルに活用!(多分)
 というわけで、次回をお楽しみに♪
投稿:2002/10/21 18:17   公開:2002/10/20 22:20
編集後記――
 頂いた小説を写し書いているとき、心がこう・・・なんていうか・・・
 ウキウキッと?
 福岡出身だったんですね、みんな。
 救世主になった龍彦たちに忍び寄る影の正体は!?(化け物だって
     by 由永 2002/10/21