四聖獣史
第ニ章- 本開かれし刻

原作&著作:HELLO
――学校――

「おはよ!」
「おはよう、たっちゃん」
「持ってきたぜ」
「うん、ありがとう」
龍彦が持ってきた本――四聖獣史――この本は先日、龍彦の祖父宅の蔵から出てきたものである。

「開くの、いつにする?」
「誰もいなくなったときが、僕はベストだと思うよ」
「そうだな。じゃあ、放課後、この教室には誰もいなくなったのを見て、開くことにしようぜ!」
――このとき、龍彦たちに妙な視線が来たのを、武生はかすかに感じた。しかし、気のせいだと思い、気にはしなかった――

――放課後――

「なかなか帰らないなぁ、あの二人」
「うん、もうちょっと待ってみようよ」
――二人とは、同じクラスの朱籐 雀、白井虎太郎だった――
朱籐 雀は、武生ほどではないが、頭が良く、そして、剣道が得意であった。
白井虎太郎、彼は、県内一の脚力を誇り、また、性格もせっかちであった。

しかし、何分経とうと、その二人はなかなか帰らなかった。
「おい!朱籐、白井!何で帰らねぇんだよ!!」
「私たちが帰ろうが、帰らないかは私たちのかってでしょ?それに、あんたたちだって何で残ってるのかしら?」
「ぐぬぬ・・・」
龍彦は言い返せなくなり、黙り込んでしまった。

「なあ、雀、いつまで待つんだ?おいら、もう待てねえよ」
「あいつらが――四聖獣史を出してくれればいいだけよ。私たちがいるから、開けないのでしょうけど」
「だったら、おいらが無理矢理開かせてくるよ」
「え!?ちょっと待ちなさい!」
雀は止めたが、足の速い虎太郎のこと、言葉を言い終わるか言い終わらないうちに、もう龍彦たちのところにいっていた。
「単刀直入にいうぞ!四聖獣史を見せやがれ!!」
「「!?」」
「な、なんだって・・・?」
「見たの。朝、あなた達が聖獣史を出しているところを。・・・そっちが開くのを待ってたんだけど、もう限界のようね。そう、私たちは四聖獣史を見るために残っていた」
「な、なんで・・・四聖獣史のことを?」
「私のおじいちゃんが亡くなる前に話してくれたわ・・・聖獣史のことを」
――雀が亡くなった祖父から聞いた話をはなしてくれた
   それは、雀の祖父がまだ若かった頃、一人の人物にあったそうだ。その人物は、疲れ切っている様子で、雀の祖父に「この本を頼む」と言い、聖獣史を渡して、去っていった。
雀の祖父は、その本を開く気にはならなかったという。自分でも何故かはわからなかったそうだ。
自分の唯一の友人――龍彦の祖父――に死ぬ前の2週間前に聖獣史を預かってほしいと訪ねたそうだ。
そして、自分が死ぬ準備をし、この世を去った――

「じゃ、じゃあ、この本はもともと朱籐の・・・?」
「そうなる、ね」

「だから、早く渡せ!!」
虎太郎は本をひっつかんだ。
しかし、その衝撃でなんと、聖獣史が開いてしまったではないか。

「「「「!?」」」」

『カッ!』

まぶしい光が、教室を照らした。
4人は目をつぶり、何が起こったのかなんて、わかるわけがなかった。



――目を開けると――そこは見知らぬ世界、だった・・・
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あとがきメッセージ + キャラクター紹介!!――
 結構すすみましたねぇ。
 ちょっとわかりにくい部分がありますね…
 ところで、登場人物の名前の読み方、わかりましたか?
 わからない人のために、教えておきましょう(遅)

 <Flashの[登場人物紹介]をご覧ください。>

 彼らが行くがままに任せようじゃありませんか。(笑)
 旅立ちは始まったばかりですよ♪
投稿:2002/10/15 23:10   公開:2002/10/15 23:35
編集後記――
 いやはや第二話でございます。
 あとがきにキャラクターの名前を上げていただきました。
 よく見るとみんななんか共…(STOP!!
 第三話が気になります!!第三話からは別世界が舞台!?
 あの本の正体は!?そして四聖獣の謎は!?期待しましょう!!
     by.由永 2002/10/15